【猫を飼うなら知っておきたい】うちの愛猫が運動不足?適切な運動量と遊ばせ方のコツについて

最近では、猫を完全室内飼いにしている飼い主さんも増えてきているのではないでしょうか。外で飼う猫に比べて室内飼いの猫は安全性が高く、猫と安心して暮せるといったメリットがあります。

しかし、野良猫に比べると運動量が少なかったり、寝ている時間が多くなりすぎたりなどが原因で、肥満になりやすいと言われています。

肥満になってしまうと、様々な病気を引き起こしてしますので注意が必要です。では、室内飼いの猫を運動不足にさせないためにはどういった事を意識すればよいのでしょうか。

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目次

猫が運動不足になってしまう原因

本来の猫は活動的な動物です。狩猟本能や仲間とのコミュニケーションも、運動の一環として行われています。

そんな猫が運動不足になる原因は主に以下の5つがあげられます。

運動不足の原因
  • 遊ぶ事が面倒くさい
  • 体調が良くない
  • メンタルが成熟している
  • 好きな遊び道具じゃない
  • 現在の環境に不満がある

 

遊ぶことが面倒くさい

猫にも遊びたい時や活発的に動きたい時が存在します。人間と同じで、ご飯の後やお昼寝から起きた直後などはあまり動く気にはなれないようです。飼い猫が気乗りではない様子の場合は、無理に遊ばせるのはやめておきましょう。

体調が良くない

急に飼い猫が遊ばなくなったのは体調不良が原因かもしれません。また、体調不良以外にもケガをしている時も遊ぶことが少なくなります。

「もしかしてこの間のあれが原因かな?」といったように、思い当たるフシがある場合は、無理に遊ばせることはせずに、動物病院へ受診するようにしましょう。

メンタルが成熟している

子猫のころに比べて、メンタル面が成熟することで、運動不足になることもあります。しかし、本来の猫は野生で狩りをして生きながらえてきた動物です。

猫は狩猟本能を満たすことで、心から満足感をえられる生き物なので、「遊ばない=成熟しているから」といった見解はやめておきましょう。

成猫は子猫のころに比べると遊ぶ時間は減りますが、狩猟本能を満たさないのはストレスの原因にもなるので注意が必要です。

好きな遊び道具じゃないと遊ばない

なかなか一緒に遊んでくれないと感じる場合は、もしかすると遊び道具に不満がある可能性があります。猫はもともと活動的な動物で遊ぶことが大好きです。しかし、そのなかで個体差や性格があるので、猫によって好きな遊びかたや道具も変わります。

「このおもちゃはあまり食いつきが良くないな」と感じたら、遊び道具を変えてみるのも良いでしょう。

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大変!猫の運動不足のサインを見分けよう!

猫が運動不足になってしまうとストレスや肥満の原因となり、最悪の場合は病気を引き起こしてしまうこともあります。

ただの運動不足と安易に考えず、気がかりであれば、すぐにでも対策をしておくとよいでしょう。

肥満

他の猫に比べて明らかにぽっちゃりとしており、動くこと自体が面倒くさそうに見える場合は肥満度チェックを行うとよいでしょう。

肥満度をチェックするときは環境省から出典しているBCSを用いて診断してみると良いでしょう。

引用:環境省『飼い主のためのペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~

過剰なグルーミング

猫がグルーミングを行うのは自分自身を安心させたり、リラックスさせたりするためにする行動です。

適度なグルーミングは猫の習性なので問題はありませんが、普段に比べて異常にグルーミングをしているのは運動不足のサインかもしれません。

過剰なグルーミングがエスカレートしてしまうと、毛が抜けてしまったり、尻尾などを噛み続けてしまうので注意しておきましょう。

猫のグルーミングについて詳しく知りたい方はこちらをチェック!

急に暴れだす

運動不足の猫が急に暴れだすことがあります。これは運動不足によって真空行動をしているからです。真空行動とはなにもない空中に飛びついたり、夜中に運動会が始まったりなどのエネルギーを発散する時に引き起こす行動です。

真空行動が常習化している場合は運動不足が原因かもしれません。

イタズラが増加

実のところ、猫のイタズラは仕方がないものだと諦めている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

紙を破いたり、家具や柱などで爪とぎをするのはストレスからくる行動の場合はあります。

運動不足からくるイタズラをしていた場合は、叱ったりせずに、運動の解消に努めるとよいでしょう。

何に対しても興味なし!

運動不足によって肥満になってしまった猫は、そもそもの運動量が減少します。

もともとは高い所が好きだったり、オモチャなどに関心を持っていたものの運動不足が原因で興味を示さなくなる場合もあります。

肥満傾向の猫は通常の身体の猫に比べると疲れやすく、激しい運動を嫌います。これは運動不足だけではなく、ストレスからくる体調不良の場合もありますので、動物病院に受診することをおススメします。

猫は運動をどれくらいしたらいいの?

猫の種類や性格、個体差によっては運動量が異なります。微量な個体差はありますが、愛猫の種類や性格から大まかな必要運動量を予測して、運動不足の解消に努めましょう。

短毛種の猫の場合

短毛種の猫は長毛種と比較をすると活動的な傾向にあります。本来の短毛種の猫の身体は、ほっそりとしており、筋肉質なのが特徴です。

短毛種の場合は若いころに運動不足になりやすい傾向があるので、1日20~30分間の運動を数回にわけて行うのがよいでしょう。

長毛種の猫の場合

長毛種の猫は「落ち着いている」「のんびり屋さん」「甘えん坊」といった性格の子が多いのが特徴です。活発に動き回る事の少ない長毛種の猫の運動量は1日10~15分程度を目安として行いましょう。

しかし、長毛種の中にはソマリやノルウェーのような、運動量が多い猫も存在します。

シニア猫の場合

猫が高齢になってくると足腰が弱くなり、高いところから落下することで怪我をする可能性が高くなります。

高齢の猫と遊ぶ際は安全な場所で、無理のない範囲で遊びましょう。高齢の猫の運動時間の目安は1日10分程度の運動を数回に分けて行うとよいでしょう。

室内飼いの猫の運動不足を解消させるためには

室内飼いの猫の運動不足を解消させるための具体的な方法をご紹介します。

飼い猫とスキンシップ

猫と遊ぶ際はネズミや昆虫、鳥などをシミュレーションして遊ぶと、狩猟本能を刺激することができます。

狩猟本能を刺激することで猫は満足感を得ることが出来てストレスの解消をすることができます。

成猫になった猫は精神的に成熟する子が多く、遊ぶ頻度が少なくなることがあります。意識的に飼い主さんから遊びを提案してあげるようにしましょう。

猫は高低差のある動きを好むので、上下に動かしたり、ジャンプさせることを意識的にしてあげるとよいでしょう。

1人でも遊ぶことができるオモチャを用意する

運動量を測りづらい高齢の猫や、じゃれて遊ぶことが好きな子猫には、一人で遊ぶことができるオモチャがおススメです。

猫は本来、飽きっぽい動物です。複数回使用したオモチャを飽きて見向きもしなくなることもあります。

飽きっぽい性格の猫には、ルーティーンでオモチャを変えるなどをして、工夫が必要になってきます。


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高低差のあるキャットタワー

猫は高低差があり、上下の運動を好む傾向があります。部屋に走り回る広さのない場合は、段差のある家具やキャットタワーを用意して垂直運動をさせてあげましょう。

走りやすいスペースを確保する

猫が走るのに十分なスペースがある場合はダッシュさせてあげるとよい運動になります。

猫をダッシュさせたいときは、荷物などは片づけておいて、おもいっきり走らせてあげると、ストレスの解消にもなります。

多頭飼いで運動不足を解消できる?

猫の運動不足の解消に多頭飼いをするのも一つの方法です。多頭飼いをすると飼い主さんが遊ばなくても、猫同士で追いかけっこをしたり、戯れあったりして勝手に遊んでくれるのが利点です。

多頭飼いをする時は、猫同士の性格や体力差に違いがありすぎると、お互いにストレスになってしまいますので注意が必要です。

猫によっては、年齢が離れていたとしても仲良く暮らすケースもあります。しかし、稀なケースだということを念頭においておきましょう。

また、もともと猫を飼っているところに、新しい猫を飼う場合は、先に住んでいる猫を優先して接するようにしておきましょう。

そうすることで、新しい猫に対する不満が減り、ストレスが軽減します。

新しい猫を迎え入れた時は、別の部屋などに入れて匂いに少しづつ慣れさせることから始めましょう。

はじめてご対面をするときは喧嘩をする可能性もあるのでゲージに入れるなどをして先住猫に合わせることがオススメです。

猫同士が仲良くなるまでは、飼い主さんがしっかり様子を観察をしながら見守りましょう。

多頭飼いは猫同士の相性が重要です。無理強いはしないようにしておきましょう。

室内で猫を遊ばせる際の注意点

飼い主さんが猫を室内で遊ばせることは運動不足やストレス解消に繋がります。

しかし、間違った遊び方をしてしまうと、猫によっては危険や悪い癖に繋がってしまうので注意が必要です。

室内で猫を遊ばせる際の注意点は以下の通りです。

猫を遊ばせうときの注意点
  • 食後に遊ばせるのはNG
  • 催促しても聞かない
  • 遊ぶ時間は飼い主さんが管理する
  • 安全対策は万全に
  • 子猫や高齢猫を高い場所で遊ばせるのは危険
  • 人間の手足でじゃれつかせない
  • 無理に遊ばせすぎない

飼い猫がかわいい鳴き声で遊びの催促をしてくることがありますが、催促に応じ過ぎてしまうと「鳴けばいうことをきいてくれる」と思われてしまいます。

人間の手足にじゃれつかせてしまうと、飼い主さんの手足を遊び道具と思って、噛み癖がついてしまうので注意しておきましょう。

まとめ

完全室内飼いの猫は、外飼いの猫に比べると運動不足になりがちです。

しかし、飼い主さんのちょっとした工夫で運動不足によるストレスを軽減することが可能です。

愛猫がストレスなく楽しく暮らせるように、いろいろと試してみるのも良いでしょう。

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この記事を書いた人

【管理人経歴】ヤマザキ動物看護大学/動物看護学科
▲卒業後地方の動物病院への勤務を経て出産を機に退職
▲猫を好きすぎるあまり当ブログ(ねこねこハウス)設立
▲猫に関する情報を発信中

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