猫を飼い始めて数ヶ月…。はじめて猫が吐いている様子を目撃すると驚きますよね。基本的に猫は、他の動物に比べて頻繁に吐く動物なので、吐いた後はケロッとしているのであれば慌てる必要はありません。
しかし、場合によって深刻なケースが潜んでいるなんてことも考えられます。慣れるまで見極めるのが難しいと感じる方も多いかもしれませんが、愛猫を日頃から観察していれば冷静に判断できるようになります。
今回は猫が吐いてしまった時の対処方法や吐きやすい理由について解説していきます。
そもそも猫は頻繁に吐きやすい動物
「吐く」と言っても様々な要因が考えられますが主な理由は以下の通りです。
ひと口に「吐く」と言っても様々な要因がありますが、日常的に吐く要因としては主に5つの理由が挙げられます。
①グルーミングの不快感から吐く
猫は毛玉の塊を吐くことがあります。これはセルフグルーミングをした際、飲み込んだ毛を吐き出したものなので頻繁に見受けられるケースです。特に長毛種の場合は換毛期になるとよく起こります。
生理的な行為なので特に心配は要りませんが、場合によっては毛玉を吐きやすいキャットフードを用意してあげると良いでしょう。毛玉ケアキャットフードには食物繊維が豊富に含まれていることにより、体内の毛玉の排出をサポートしやすくなる効果があります。
②早食いをして吐く
空腹時に勢い良く食べることによって、胃の処理が追い付かず逆流して吐いてしまうこともあります。その際に、フードがほぼ未消化の状態であることが多いです。どうしても早食いをしてしまう猫には早食い防止の食器など活用してみると良いでしょう。
但し、消化が割と進んでいる状態の物を吐いた場合は、胃や腸などの消化器官が弱っている可能性がありますので、その際は病院へ相談されることをオススメします。
③猫草を食べて吐く
猫は割と好んで草を食べますが、その主な理由として何らかの吐き気をもよおしたり、胃酸過多で胸やけが起きた時に草を食べて余分に食べ物や胃酸を吐き出そうとするからです。
吐き気や胸やけの理由は様々なので、吐いたものに異物が混じっていないかは確認してあげると良いでしょう。また、猫にとって中毒性のある草もあるので、飼い主さんが与える場合はペットショップで売っている「猫草」を与えるのが安心です。
④空腹すぎて体液と一緒に吐く
お腹が空き過ぎて吐くこともあります。その場合は白い泡や黄色い泡のような液体と一緒に吐きます。
・白い泡…胃液
・黄色い泡…胆汁
いずれも胃液や胆汁が逆流してきて吐いた生理現象なので問題はないのですが、あまり空腹時が続かないように食事を小分けに与えるようにすると改善するでしょう。
⑤早食いをして吐く
キャットフードを食べると、胃の中で水分を吸収してふやけます。猫が急いでキャットフードを食べてしまうと、急激に膨張して、胃が圧迫されてしまい嘔吐につながってしまうのです。
諸説ありますが早食いをすることで空気を一緒に飲み込んでしまって食べ物を空気が押し出してしまうのが原因なのでは?とも言われています。
吐いた後はココをチェック
基本的に飼い主さんは猫に異変があれば動物病院へ受診するのが安心です。場合によっては深刻な病気が隠れている可能性もありますので、十分に注意しておきましょう。
以上のチェック項目に当てはまる場合はなるべく早く動物病院へ受診をするようにしましょう。動物病院へ受診をする際は、嘔吐物を持っていくと対応がスムーズです。
何らかの理由で嘔吐物を持っていけない場合は、写真をとって獣医師に見せると良いでしょう。
嘔吐から見える病気のケース
基本的に猫はよく吐く動物であるため、嘔吐したとしても問題ないケースもあります。しかし、前述した通りに、場合によっては病気の可能性も考えられます。ここからは嘔吐から見える代表的な病気をご紹介します。
感染性腸疾患
細菌やウイルス、寄生虫などの病原体に感染することで引き起こされる嘔吐です。感染性腸疾患の場合は嘔吐以外にも下痢を併発する事があります。
食物アレルギー
人間と同じく猫にもアレルギーを持つ場合があります。特定の食べ物に対してアレルギー反応として嘔吐をします。猫にとっては思わぬものが有害になることがありますので人間が口にするものを容易に与えないように注意しておきましょう。
中毒症状
猫にとって中毒性のある植物を食べてしまったり、薬品や精油などの影響によって中毒症状を引き起こして嘔吐をする場合があります。お部屋に飾る切り花の中でもユリ科の花は非常に毒性が強いので注意しておきましょう。
肝機能不全
猫の肝機能が低下することで嘔吐を引き起こすことがあります。肝機能が低下してしまうと本来は肝臓で代謝されるはずの毒素が体内で溜まってしまい嘔吐が引き起こされます。
腫瘍
腫瘍はいわゆる癌のことです。癌の場合は病気の進行状況にもよりますが、嘔吐以外にも食欲不振や下痢、ジッとして動かなくなるなどの様々な症状が現れます。
まとめ
猫は日常的に吐いてしまうことが多いですが病気か否かを見極めるのは難しいです。大したことがないケースから緊急の場合など様々ですが、愛猫が手遅れになってしまわないように、吐いた後は嘔吐物の確認と、普段の様子をしっかりと観察しておきましょう。
もしも、いつもと違うと異変を感じられたらなるべく早く動物病院へ受診をするようにしましょう。
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