猫を飼っている人は、手足を伸ばしてリラックスした寝姿を毎日見ているのではないでしょうか?
お昼寝から目を覚まして活動を始める際に、グーッと伸びをしますよね。猫は身体を伸ばすことで、自分なりに全身の筋肉をほぐしています。
猫の筋肉は柔らかくしなやかで、人間のような肩こりや寝違えをすることはほとんどありません。しかし、シニアの猫や、ストレスを抱えている猫は、身体の筋肉がこることもあります。そこで今回は、飼い主が簡単にできる猫のためのマッサージの紹介です。
マッサージを通して、今よりも猫と仲良くなるきっかけにしてみてくださいね。
マッサージが猫にもたらす効果とは?
猫のマッサージにはメリットがあります。まずは、猫にマッサージをする事の主なメリットは以下の通りです。
- リラックス効果とストレス解消
- 血流と新陳代謝の向上
- 持病の緩和
- 飼い主とのコミュニケーション
①リラックス効果・ストレス解消
信頼の置ける大好きな飼い主であれば、背中や頭、あごの下を撫でることもマッサージのひとつです。猫はストレスが原因で体調を崩すことが多い動物ですので、猫がスキンシップを求めて来たら応えてあげられると良いですね。
②血流と新陳代謝が良くなる
マッサージをすることで、静脈血流やリンパの循環が良くなり、新陳代謝が活発に行われるようになります。
新陳代謝が良くなることで、身体の健康にもつながり、老化の防止にもなりますよ。シニアの猫は、若い猫よりも運動量が落ち着いて、自分で骨格や関節を動かす機会が減って着ます。
身体を動かさないことで、緊張状態にある筋肉はむくみやすくなり、更に動くのが億劫になる、という負のスパイラルに陥る可能性も…。そんな時は、飼い主が猫の全身をマッサージして、凝り固まった筋肉をほぐしてあげましょう。
③持病の緩和
マッサージには、猫の持病の進行を防ぐことができるというメリットがあります。肝臓や腎臓、便秘などのツボを上手に刺激してあげると、猫が感じている心身のストレスを軽減してあげられますよ。
もちろん、猫の心身の不調が見られた場合は、マッサージだけでは完治できない可能性も大いにあります。猫の体調について不安がある場合は、かかりつけの動物病院を受診するようにしましょう。
④飼い主とのコミュニケーション
猫のマッサージの一番のメリットは、飼い主との絆が深まるという点です。人と猫が触れ合うことで、互いに「幸せホルモン(オキシトシン)」が分泌され、癒し効果があります。猫の全身の皮膚には、感覚受容器というものがあり、とても敏感です。
猫は、心から信頼を置ける相手にしかその部分を触らせてはくれません。逆に、大好きな飼い主に感覚受容器触れられると、先にもお伝えした「幸せホルモン」が出て、とてもリラックスするのです。
さらに、猫とのスキンシップでマッサージをしていると、見えない部分の怪我や病気を早期発見できるというメリットもあります。触られるのを極端に嫌がったり、痛がっている様子があれば、早めに獣医に診てもらいましょう。
猫にマッサージをするベストタイミングは?
マッサージを猫に喜んでもらうには、タイミングが重要です。メリットが多いマッサージですが、嫌がっている猫に無理強いしては良い効果は得られません。
まずは、猫が触ってもらいたい、触られても嫌ではない気分かどうかを見極めましょう。
基本的には、猫の機嫌が良さそうな時がマッサージのチャンスです。飼い主がいる部屋でごろごろと横になっている時や、しっぽを立てて近寄ってきた時、日向ぼっこをしている時を狙います。
逆に、マッサージするには適さないタイミングもあります。
ボールやおもちゃで遊んでいる時や、ご飯を食べている時、毛づくろい中は邪魔してはいけません。猫が求めていない時に不用意に触ろうとすると、驚いたり嫌がったりする場合がありますので注意しましょう。
猫のマッサージ方法【部位別に解説】
それでは、実際にどこをどのようにマッサージすれば猫が喜び、効果的なのかを紹介していきます。
必ずしもこの通りにやれば喜ぶ、というわけではありません。おうちの猫が気持ちよさそうな顔をしているか、喜んでいるかをその都度、観察しながらマッサージしてあげてくださいね。
猫のマッサージ【首】
猫は自分の首をひねって毛づくろいをするため、首周りは凝りやすいポイントです。マッサージをする方法は、後頭部の終わりあたりから肩甲骨の間を軽く指でもみほぐします。
力の強さは、猫が自分の後ろ足で掻いている時と同じくらいの強さが心地よく感じてくれますよ。指圧のように少し圧をかけてあげたり、皮膚をつまんだりするマッサージも試してみてくださいね。
猫のマッサージ【顔】
顔まわりのマッサージは、猫がママ猫に舐めてもらっていたことを思い出して、リラックス効果が高いのでおすすめです。目と目の間から頭のてっぺんに向かって、毛並みに沿って優しく撫でてみましょう。
嫌がらなければ、口、鼻、口角、ひげの付け根(頬)と、顔まわりを優しくマッサージしてあげてください。猫の顔は、感覚器官が集まっており、とても敏感な部分ですので、嫌がるようであれば無理強いは禁物です。
頬の辺りの皮膚に遊びがある猫は、軽くつまんで引っ張ってあげると、口の周りの筋肉がほぐれて気持ちよさそうにしてくれますよ。
猫のマッサージ【背中】
猫が触らせてくれやすいのが、背中周りです。背骨付近は健康に良いツボが多いので、毎日ほぐしてあげることで健康を促すことができます。
ツボを刺激した場合は、指の腹を使って背骨を挟み、軽く圧力をかけながら位置をずらしていきましょう。力を入れ過ぎると気持ちよさを通り過ぎて痛がる可能性がありますので、注意してくださいね。
難しく考えなくても、背中を毛並みに沿って撫でてあげたり、ブラシをかけてあげるだけでもマッサージ効果があります。
まとめ
昨今、室内で猫を飼っている人が急速に増えました。屋外で走り回っている野良猫と違い、室内飼いの猫は運動不足になりがちです。そんな猫の心身にストレスがたまらないよう、飼い主がマッサージしてあげるようにしましょう。
気持ちの良いマッサージを繰り返していくと、猫の方からマッサージをおねだりしてくるようになりますよ。かわいい家族の一員が、健康に長生きできるように、猫のマッサージを実践してみてくださいね。
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