猫ちゃんと一緒に生活をしていると飼い主の方は、想定外の行動や反応に出くわすことがあります。犬や人間と違う、猫ちゃん独自の生態や習性があります。
今後、新しく猫を飼おうか悩んでいる方は、猫がどういった生態や習性を持っているかを理解して、新しい家族と上手く付き合っていきましょう。
猫は単独行動が大好き!
忠誠心の強い動物といえば、真っ先に犬があげられるのではないでしょうか。群れで生活する犬は、絶対的なリーダーに服従する動物で、飼い主への忠誠心はこういった習性からきています。
一方で、単独行動を好む猫はリーダーを必要としておらず、飼い主に対する忠誠心は、ほとんど無いといわれています。猫は自分自身で今をどう行動するかを全て自分で判断します。プライドが高く気分屋なマイペースな動物といわれているのは、こういった習性からきています。
また、独立心が強く無理を強いられる事を嫌がります。猫と上手く付き合うために、様子をしっかりと観察をして気持ちをしっかりと尊重する事が大切です。
なわばりを大切にする
百獣の王と呼ばれるライオン以外のネコ科の動物は、基本的には単独でのなわばりを作ります。
なわばりの維持管理をするために、点検を行いながら暮らしています。猫にとって「なわばり」は生きるために必要な食べ物や水を確保し、繁殖、子育てをするのに必要不可欠な空間です。
室内飼いの猫と違い、野良猫や自由飼いの猫は他の猫とも縄張りを共有しているので、毎日の見回りを行い、点検をする必要があります。完全室内飼いの猫は、家の中だけが縄張りになります。
猫にとってのなわばりは広さではなく、質が重要視されており、室内だけでもなわばりの条件が揃っていれば、室内だけでも十分に満足して生活をしていくことができます。
また、他の猫に「ここは自分のなわばりだ!」と宣言をするために、自分の匂いをつけるマーキングを行います。実は、「爪とぎ」も猫にとって重要なマーキングです。単に爪あとを残すだけではなく、前足の肉球のあたりからフェロモンを分泌して匂いをつけているんです。
他には、いたるところにオシッコをしたり、ウンチを目立つ所にしたりすることもあります。飼い始めた猫がトイレを覚えてくれないといった事もありますが、こういった習性が関係している場合もあるんです。
狭いところが好き
基本的には猫は狭く暗い場所を好みます。しかし、なぜ猫が狭いところが好きなのかを知らない人は多いのではないでしょうか。
実は猫の祖先は、砂漠の穴蔵で外敵から身を守りながら、ネズミなどの小動物を狩って生活をしていたことが関係しています。
はるか昔から猫のDNAに狭い場所は安心できる場所だと刷り込まれているのかもしれませんね。
スリスリする
飼い猫や人間に慣れている猫ちゃんは、人の足にすりすりしてくることがあります。この行動は自分の匂いをつけてマーキングしているのです。
猫は自分の縄張りが自分の匂いが満たされていると安心をします。
また、マーキングだけではなく、猫が甘えたいときなどにもスリスリしてくる事があります。猫は頭のよい動物なので、スリスリして甘えると自分の要求が通りやすくなることを覚えているのです。
なので、飼い主さんに対してスリスリしてくる時は、マーキングをしているか、何かして欲しいを要求しているのかもしれませんね。
ゴロゴロ喉を鳴らす
猫は自分の喉をゴロゴロ鳴らす習性を持っています。基本的に猫が喉を鳴らす時は、甘えている時にする行動だと思われがちですが、悲しい時や苦しい時にも低い音でゴロゴロと喉を鳴らすこともあります。
低い音でゴロゴロ鳴らしている時は身体に異常や助けを求めている可能性がありますので、異変を感じた際は、すぐに病院へ受診をするようにしておきましょう。
爪を研ぐ
猫を飼い始めたときに飼い主さんが頭を悩ませやすいのが爪とぎではないでしょうか。確かに家のそこらじゅうに爪とぎをされてしまっては困りますよね。
この至る所に爪とぎをする猫なりの理由があります。そもそも猫は鋭い爪を用いて、狩りを行い、生活をしていた動物です。その爪の鋭さを保つために爪とぎをしているのです。
また、爪とぎをマーキングとして行うこともあります。猫の肉球にはフェロモンをだす臭腺があるので、爪とぎをして自分の匂いを付ける事ができるのです。
他には、ストレスを緩和させたり、気持ちを落ち着かせたりする効果もありますので、猫を飼い始めたら、なるべく早く、爪とぎのできる環境を整えてあげましょう。
ネコは高いところが大好き!
ネコは高いところや狭いところを好みます。そもそもネコは外敵から身を守るために、見つかり辛い高い木の上や、狭い穴で過ごしていたためだと言われています。また、狭い穴の中には、ネズミがいると思い、本能的に探ってしまう事もあるそうです。
室内で飼う猫には狭く、高低差のあるスペースが適していると言えるでしょう。外敵から襲われる心配はありませんが、自由に登り下りなどができることで、運動不足の解消やストレス解消にもつながります。
その場の状況に応じて、猫が自分でゆっくり過ごす環境を提供することは快適に暮らせるためには必須のポイントです。
※猫の遊び方について詳しく
猫の落下防止策について詳しく知りたいからはこちらから
毛繕いをよくする
ネコはとっても綺麗好きで、毎日グルーミングを行い毛並みの手入れをします。グルーミングには毛並みの手入れ以外にも体臭を消す効果があったり、他の猫とケンカした後の気持ちを落ち着かせるために行う場合もあります。
基本的にグルーミングは、猫にとって欠かせない行動になりますが、頻繁に繰り返す場合は強いストレスを感じている可能性もあります。逆にグルーミングをしなくなった場合は、身体のどこかに異常がある事もありますので、飼い主の方がしっかり観察する必要があるんです。
猫は寝る事が大好き!
猫の名前の由来は「寝子(ねこ)」からきていると、聞いたことがあるといった人も多いのではないでしょうか。
名前の通り、猫はよく寝る動物で、基本的な成猫の睡眠時間は1日で15時間〜16時間、まだ身体の出来上がっていない子猫や体力の衰えてきている高齢猫は約20時間ほど寝ていると言われています。
本来の猫は肉食動物であり、野生では獲物を捕まえたとしても次にいつ獲物に食らいつく事ができるのか予測ができません。
そのため、昔から猫はなるべく動かないでエネルギーを温存する生活スタイルをとっているのです。逆に仮の成功確率が高い明け方や、夕暮れ時には活発になるのも猫の習性と言えるでしょう。
フミフミする
子猫の時代に母猫からお乳をだすためにおっぱいを押し出すような動きをします。このなんとも可愛らしい行動をフミフミとよびます。
毛布や布団は柔らかく暖かいので母猫を彷彿させるのかもしれませんね。
物だけではなく、人に対してフミフミをすることもあります。それはお気に入りの人にしかしない行動なので、自分にフミフミをしてくれた場合は好かれていると考えてもよいでしょう。
まとめ
ネコと一緒に暮らしていると、飼い主にとっては思いがけない場面に出くわすことが多くあります。他の動物とは違う猫特有の習性を知っておく事で上手に付き合っていく事ができます。
ネコの習性をしっかりと理解してこれからの猫ライフを満喫していきましょう
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