ふと、飼い猫が顔を近づけてきた時に、臭いが気になる事はありませんか。
本来、猫は綺麗好きで、普段からグルーミングをして身体を綺麗に保っています。その為、猫の身体を臭ったとしても、あまり体臭が気になると言った方は少ないと思います。
しかし、猫が自分の顔の前であくびをした時や、顔の近くで寝ている時に少し口の臭いが気になった方も多いのではないでしょうか。たかが口臭と考えてはいけません。
実は猫の口臭には注意しておきたい病気が隠れている可能性があるのです。
ペットの仕事を始めるなら、プロの多くが持つ資格【愛玩動物飼養管理士 2級・1級 】
猫の口が臭い原因は?
食事後の猫の口の中は少し生臭いと感じる方もいるかと思います。食後の臭いは時間が経てば、気にならなくなっていくものです。
しかし、時間が経っても臭いがする場合は口腔ケアに問題がある可能性があります。
猫の口腔内のケアを疎かにしていると、歯に歯石が溜まってきます。
歯石は猫が年齢を重ねるにつれて増加していき、結果的に口臭がひどくなってしまうのです。
飼っている猫が若いのであれば、健康なうちから、口腔ケアを行うことで口腔系の病気を予防することができるのです。
口が臭い事で考えられる病気は
口臭が酷い場合は様々な病気にかかっている可能性があります。病気の種類によって、症状は違ってきますので、飼い猫をしっかりと観察して判断してみましょう。
歯周病
猫の歯周病は主に、高齢な猫ほど多く見られます。歯に付着する細菌よって炎症が起こるのです。歯周病が進行してしまうと、歯肉から出血していたり、歯のぐらつきが生じる場合があります。
歯周病が進行するほど口臭が酷くなってきますので、臭いが酷くなってきたら、歯の周りの状態等も飼う人してみましょう。
口内炎
猫が口内炎にかかってしまった場合は、歯肉や口腔粘膜に広範囲で炎症が起きます。細菌やウイルス等の感染が関係しており、酷い場合はよだれが多く出てしまい食事が困難になってしまいます。
猫をよく観察してみると、口の周りによだれが多くついている事があります。グルーミングをした際の手が臭うことで判断できる事があります。
口腔内腫瘍
口腔内腫瘍は高齢の猫に多く見受けられます。初めは口内炎の様に見えますが、悪化する速度が速く、腫瘍の周りに壊死や潰瘍を引き起こしながら2~3ヶ月で進行していきます。数週間前までは口臭が気にならなかったのに、急に臭いだしたといった猫は注意が必要です。
尿毒症
尿毒症を引き起こしてしまうと、腎臓の機能が低下してしまい、老廃物を取り除いて、体外へ排出することが難しくなってしまいます。
血液中の老廃物が増加してしまうと、口臭が酷くなります。尿毒症にかかり口臭までする場合は病気の進行がかなり進んでおり危険な可能性が高いです。
水もあまり飲まずおしっこもあまり出ない、最近元気がないといった場合は、なるべく早く動物病院へ受診をしに行きましょう。
糖尿病
人間だけでなく猫でも糖尿病にかかります。糖尿病は腎臓から出るインスリンが上手く分泌されずに、糖をエネルギーとして取り込むことができなくなり血液中の血糖値が高い状態が続いてしまいます。
糖尿病が進行した際にケトン体という物質が作りだされ、口臭の原因となっています。
様々な病気が口臭の原因になります。では猫の口臭を防ぐためにはどういった対策をする必要があるのでしょうか。
猫の口が臭い時の対策
猫の口臭の原因は様々ですが、慣れないと判別するのは難しいと言えます。異常な口臭の場合は動物病院で受診をしてもらうようにしましょう。
状況によっては家でのケアだけでも問題ない場合がありますが、逆にきちんとした治療が必要なケースもあります。日頃からの対策をしっかりと行う事を心がけていきましょう。
口腔内のケアをしっかりと行う。
口臭の原因となっている歯石は専用の機器を使用し、除去する必要があります。
歯石は一度ついてしまうと除去するのに手間がかかってしまうので、日頃の口腔内のケアが必要になってきます。
口腔内を毎日清潔に保っておくことで、口臭や口腔内のトラブルを未然に防ぐことができるのです。口腔内のケアを行う場合は、猫が嫌がらない範囲で行うようにしておきましょう。
最初はデンタルシートを使用して、慣れてきたら歯ブラシへ移行していきましょう。
子猫の場合は、歯に触れさせてくれるように、口周りのスキンシップを取っておく事をお勧めいたします。
口腔内のケアを行う際に、どうしても猫が嫌がる場合は、口腔内の細菌を除去してくれるデンタルスナックやサプリメントを試してみましょう。
しかし、デンタルスナックやサプリメントは補助の役割になりますので、可能な限り歯磨きやデンタルシートを使用してのケアにチャレンジしてみてください。
既に口腔内のトラブルが生じている場合は、獣医師と相談の上、適切な処置方法を聞いておくようにしましょう。
病気が原因の場合は?
口腔内の病気が原因な場合は、一度動物病院へ受診をしましょう。歯周病や口内炎などであれば、場合によっては歯を抜く場合もあります。
体重の減少や食欲減退等の普段と違う様子が見受けられたら、腎臓病や糖尿病なども可能性もありますので、内科治療が必要です。
口臭の原因となる病気によって、治療の方法が異なってきますので、まず何が原因か調べる必要があります。しっかりと飼い猫を観察して、その症状に適した治療をしてあげましょう。
まとめ
たかが口臭とあなどってはいけません。猫の口臭は様々ありますが、何らかの原因がありトラブルを引き起こしています。日頃からの口腔ケアを行い、猫の口臭をチェックしておきましょう。
コメント