世界的に見てみると猫の生息数はインドが圧倒的に少ないです。
どの国にも猫好きな方はたくさんいらっしゃいますよね。そんな中なぜインドが猫が少ない国になってしまったのでしょうか。
インドといえば厳しい宗教の関係性がありそうですね。今回はそんな猫とインドの事情について見ていきましょう。
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なぜインドに猫がいないの?
インドへ旅行に行ったことがある人に「インドで猫を見ましたか?」と聞くと「そういえばほとんど見なかったなあ」と返事が返ってくるそうです。
世界各国から人気がある猫ですが、どうしてインドは猫が少ないのでしょうか。
やはりインドは宗教的な背景や文化の違いが、猫が少なくなってしまった大きな理由になったようです。
インドにはペットを飼う文化がない?
日本をはじめ多くの国では動物を家族の一員として迎え入れますが、インドではそのようなペットを飼う習慣がほとんど根付いていません。
猫だけではなく、ペットとして人気な犬やハムスター、ウサギなども同様にペットとして可愛がることがあまり理解されていないのです。
もちろん牛や犬を飼っている家庭もインドにも少なからずありますが、家畜としてでありペットとしてという認識はほとんど持たれていません。
生活に必要だからと実用性を重視して飼育しているということです。
人間の言うことに従いしつけができる犬に比べて、猫は自由気ままな行動をとるため芸を覚えたり人間に貢献したりすることは苦手です。
そのため、インドではブリーダーやペットショップのようにビジネスとして猫を繁殖することも少ないです。
インドの家庭で猫を飼うという概念がほとんどないのは、このような事実が関係しています。
猫が少ないインドですが、猫以外の野生動物はたくさん見ることができます。
犬やヤギのような小ぶりな動物だけではなく、牛やニワトリも野生動物として町中にいます。
日本では野犬が外で歩いているだけで怖いと思われますよね。
日本では全く想像ができないですが、インドでは日常的な光景です。
そんな野生動物をインドの人たちは受け入れていてともに暮しています。牛といえばインドの人にとって、とても神聖な存在です。
そのため牛を食べたり、殺してしまったりすることももちろんできません。宗教的な理由で牛は大切にされていますが、基本的にインドは動物を大切にする国です。
インドにはそもそも猫が嫌いな人も多い?
仏教が誕生した国でもあるインド。仏教といえばお釈迦様が思い浮かびます。そんなお釈迦様が猫とインドの関係性を作ったのではないかという説もあるのです。実は、お釈迦様は猫のせいで命を落としてしまったと言われています。
お釈迦様と猫に関する言い伝えとは
仏教ではお釈迦様が亡くなった理由は毒キノコを食べてしまったことによる中毒死だと言い伝えられています。
中毒症状が出たお釈迦様は、解毒効果のある薬を持ってくるようネズミにお願いをしました。そのネズミをお腹を空かせた猫が食べてしまったのです。
そのため、お釈迦様は薬を手に入れる事ができず、命を落としてしまったと語り継がれています。
あくまでおとぎ話なので、真実かは誰にも分かりませんが、そのような言い伝えがあるので猫は不吉な動物だというイメージを持っているインド人もたくさんいます。
猫はヒンドゥー教でも悪いイメージがある
他にも猫に対して良くない動物という意識を持っている宗教があります。それはヒンドゥー教です。なぜでしょうか。ヒンドゥー教の神様であるガネーシャはネズミに乗っているので
「神様の乗り物」としてネズミは神聖な動物として扱われています。しかし、猫はネズミを食べてしまいますよね。神聖なネズミの天敵になるためあまりいいイメージを持たれていません。インドで猫が少ない理由はこのことも関係しているのではと言われています。
野犬が多いのも理由の一つ?
先ほども少し紹介したように、インドには野生の犬がたくさんいます。野犬にあたるのでペットのようにおとなしく人間に従順な犬ではなく、野生本能をむき出しにして生きている犬がほとんどです。
そのため、目が合うだけや近づいただけで容赦なく襲ってきたり噛みつかれたりします。
もちろん野生なのでどんな病気を持っているか分かりません。
狂犬病のワクチンもされていないのでインドでは野犬に噛まれて狂犬病にかかってしまい死に至ることもよくあることです。
そんな野犬が多いので野良猫にとっては天敵が多くなってしまい生き延びていくことが難しい環境になっています。
野犬は猫も襲ってしまうので、野良猫の数が増えないのではないかと語る人もいます。
愛猫家のインド人ももちろんいます
インドの方の中でも猫を好む方はたくさんいます。インドの都市部にいくと、猫を飼われている方もいるのです。
しかし、インド国内でキャットフードを入手するのはなかなか苦労をします。
もともと猫や犬などのペットを飼う文化がありませんので、キャットフードだけではなく、ドッグフードも一部のスーパーやお店にしかおいていないのが現状です。
さらに犬を飼っている人と比較して猫を飼っている人は少ないので、ペットショップにもキャットフードを置いていないこともあります。
猫の健康上、よくありませんが、ドッグフードを与えている方もいるとか…。
まとめ
インドと日本ではペットに対する文化も大きくことなります。そもそも動物に対する認識が日本人と大きな違いがあるのでしょう。
しかし、中には猫を好んで飼うかたもいるので、一概に猫が嫌いだからいないと考えるのはお門違いかもしれませんね。
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